「リフォーム SEO対策」で検索している方に向けて、リフォーム会社が2025年以降も通用する集客基盤を作るための具体的な手順をまとめました。単なる一般論ではなく、地域密着のリフォーム会社が“問い合わせ数”と“粗利”を増やすための実務レベルのSEOに絞って解説します。
「ホームページはあるけれど、問い合わせがほとんど来ない」「ブログを頑張って更新しているのに、検索順位が上がらない」という相談は、リフォーム業界で本当によくあります。
原因の多くは、
- そもそも「狙うべきキーワード」がズレている
- 地域ビジネスに合ったサイト構造になっていない
- 施工事例や料金ページがSEOの観点で設計されていない
といった“設計の問題”です。
本記事では、リフォーム会社のSEO対策を次の流れで解説します。
- リフォーム会社がSEOで押さえるべき考え方と全体像
- 「地域×サービス×悩み」で設計するキーワード戦略
- 必ず作るべきページ構成(種別ページ・事例・料金・エリアなど)
- 内部対策・外部対策の具体的なチェックポイント
- コンテンツSEOのテーマ例と、実際の更新運用のコツ
- 計測・改善の方法と、よくある失敗パターン
- 内製か外注かを判断する基準と、パートナー選びのポイント
順番に読み進めるだけで、自社サイトの改善ポイントと次にやるべきことが明確になる構成にしています。
結論:リフォーム会社のSEOでは、「地域名×サービス名」を軸にしたサイト構造と、施工事例・料金・エリアページを中心とした“成約直結コンテンツ”が最優先です。Knowクエリ向けのコラム更新は、その土台を整えた“後”で取り組むべき施策です。
- 1. なぜリフォーム会社にSEO対策が必須なのか
- 2. リフォームSEOの基本戦略:3つのレイヤーで考える
- 3. キーワード戦略:地域×サービス×悩みで設計する
- 4. リフォーム会社が必ず用意すべきページ構成
- 5. 内部対策:検索エンジンとユーザーに“伝わる”サイトにする
- 6. 外部対策:被リンク・サイテーション・口コミの設計
- 7. コンテンツSEO:コラム記事で「専門性」と「安心材料」を積み上げる
- 8. 計測と改善:GA4・Search Consoleで見るべき数字
- 9. リフォーム会社のSEOでよくある失敗パターン
- 10. 内製か外注か?リフォームSEOの進め方とパートナー選定
- 11. まとめ:リフォームSEOは「地域×サービス」に集中して、着実に積み上げる
1. なぜリフォーム会社にSEO対策が必須なのか
まずは、リフォーム業界におけるSEOの位置付けと、他の集客手段との違いを整理します。ここを誤解したまま施策を進めると、「更新しているのに成果が出ない」という状態になりがちです。
1-1. 「地域×リフォーム」で探すユーザーとの最短の接点になる
リフォームは単価が高く、検討期間も長い商材です。そのため、ユーザーは「家から通える範囲の業者の中から、本当に任せて大丈夫な会社」を慎重に探します。
このときに使われる入口の多くが、
- 「〇〇市 リフォーム」
- 「〇〇市 キッチンリフォーム」
- 「〇〇市 外壁塗装」
といった「地域名×サービス名」キーワードです。ここで検索上位を取れるかどうかが、
- ポータルサイトや元請け頼みの受注構造から抜け出せるか
- 自社指名での見積もり相談が増えるか
を大きく左右します。
1-2. チラシ・ポータル・紹介に次ぐ「第4の安定チャネル」になる
リフォーム会社の代表的な集客チャネルは、
- 折込チラシ・ポスティング
- ポータルサイト・一括見積もりサイト
- OB・紹介
ですが、いずれも次のような課題があります。
よくある課題
- チラシ:印刷・配布のたびに費用がかかり、効果測定もしづらい
- ポータル:手数料が高く、価格競争に巻き込まれやすい
- 紹介:質は高いが、ボリュームが読みづらく、売上の波が大きい
これに対してSEOは、
- 一度上位表示できると、半自動的に見込み客と接点を持ち続けられる
- 広告費や手数料を抑えながら、利益率の高い案件を増やせる
- 中長期的に見ると、他チャネルよりもCPA(1件の問い合わせあたりコスト)が安くなる
という特徴があります。
SEOがハマったリフォーム会社のよくある変化
- 「〇〇市 リフォーム」で常に1〜3位を維持
- 問い合わせの7〜8割がホームページ経由にシフト
- ポータルや元請け経由の「利益の薄い仕事」を減らせる
- 「キッチンだけ」「水回りセット」など、利益率の高いメニューに誘導しやすくなる
2. リフォームSEOの基本戦略:3つのレイヤーで考える
リフォーム会社のSEOは、思いつきで記事を増やしても成果が出ません。「どの層のユーザーを、どのページで拾い、どこに問い合わせさせるか」を、あらかじめ設計しておくことが重要です。
2-1. 3つのレイヤーでユーザーを整理する
リフォーム検討者の検索行動は、大きく次の3つのフェーズに分けられます。
- ① 今すぐ層:会社を探している人
例:「〇〇市 リフォーム」「〇〇市 キッチンリフォーム」 - ② 比較検討層:会社候補を絞っている人
例:「〇〇市 リフォーム 口コミ」「〇〇市 外壁塗装 失敗」 - ③ 情報収集層:まだ会社を決める前の人
例:「ユニットバス サイズ 違い」「外壁塗装 いつやるべき」
SEOでは、①と②を最優先で取りに行きながら、余力で③向けのコラムを増やす、という順番が鉄則です。
2-2. ページ種別と役割を最初に決める
各フェーズのユーザーをどのページで受け止めるかを、あらかじめ決めておきます。
- ① 今すぐ層 → トップページ/サービスページ/エリアページ
- ② 比較検討層 → 施工事例ページ/お客様の声/会社紹介・強みページ
- ③ 情報収集層 → コラム・ブログ・Q&Aコンテンツ
この「役割分担」が曖昧だと、
- どのページに何を書けばいいのかわからない
- タイトルや見出しが似たページばかり増える
という状態になり、結果として検索エンジンにもユーザーにも評価されません。
ポイント:まずは「リフォーム 地域名」で上位を狙う“顔となるページ”を1〜2ページに絞り込み、そこから施工事例・料金・強み・コラムに内部リンクでつなぐ構造を作ることが重要です。
3. キーワード戦略:地域×サービス×悩みで設計する
リフォーム会社のSEOは、キーワード選びを間違えると、どれだけコンテンツを増やしても成果につながりません。ここでは、地域ビジネスならではのキーワード設計を具体的に解説します。
3-1. 「地域×リフォーム」がまず最優先
地域密着のリフォーム会社で最初に狙うべきなのは、シンプルに次のようなキーワードです。
- 「〇〇市 リフォーム」
- 「〇〇市 リフォーム会社」
- 「〇〇市 リフォーム工務店」
これらは検索ボリュームが比較的大きく、「今すぐ相談したい」ユーザーが多いキーワードです。その代わり競合も多くなるため、
- トップページ(または地域専用のサービスページ)の内容をこのキーワードに完全に合わせる
- title・description・H1に、地域名+リフォームを自然に含める
といった“基礎設計”が重要になります。
3-2. 「地域×リフォーム種類」で“売りたい商品”を絞り込む
次に狙うべきは、リフォームの種別ごとのキーワードです。
- 「〇〇市 キッチンリフォーム」
- 「〇〇市 浴室リフォーム」
- 「〇〇市 トイレリフォーム」
- 「〇〇市 外壁塗装」
- 「〇〇市 屋根リフォーム」
- 「〇〇市 マンションリフォーム」
ここで大事なのは、「売上・利益の柱にしたいメニューから優先的にページを作る」ことです。何となく全メニューを均等に作るのではなく、
- 単価が高く、粗利率も良いメニュー
- 競合が少なく、自社の得意分野であるメニュー
に優先順位をつけて、1ページずつ丁寧に作り込んでいきます。
3-3. 「地域×サービス×悩み」で“成約率の高いロングテール”を取りにいく
ある程度、種別ページが整ってきたら、より具体的な“悩み”を含んだキーワードを狙います。
- 「〇〇市 キッチンリフォーム 収納」
- 「〇〇市 浴室リフォーム 寒い」
- 「〇〇市 外壁塗装 ひび割れ」
- 「〇〇市 トイレリフォーム 段差解消」
これらは検索ボリュームこそ大きくありませんが、「自宅の具体的な悩みがあり、解決策を探しているユーザー」が多く、問合せにつながりやすいのが特徴です。
この層には、
- 施工事例ページのタイトル・見出しに悩みキーワードを入れる
- コラムで悩みの解説 → 最後に事例ページ・問い合わせへつなぐ
といった形でアプローチします。
NG例:「リフォームとは」「キッチンリフォームの種類」といった、全国向けのKnowクエリだけを大量に書いても、地域密着型のリフォーム会社にとってはほとんど問い合わせにつながりません。まずは“地域キーワード”を軸に設計しましょう。
4. リフォーム会社が必ず用意すべきページ構成
ここからは、実際にどのようなページを用意すべきかを具体的に解説します。テンプレートとしてそのまま構成を流用できるようにしています。
4-1. トップページ(またはメインサービスページ)
「〇〇市 リフォーム」で上位を狙う“顔となるページ”です。次の要素を必ず入れます。
- ファーストビューで「地域名×リフォーム」を明示
- 選ばれる理由(3〜5つ程度)
- 代表的な施工事例のダイジェスト
- 対応エリアと対応工事の一覧
- 問い合わせ導線(電話・フォーム・LINEなど)
よくある失敗は、
- 会社の理念だけが長々と書かれていて、ユーザーが知りたい情報に辿り着けない
- 何のリフォームが得意なのか、どのエリアに対応しているのかが分からない
という状態です。トップページは“会社案内”ではなく、「初めて来た人が、30秒で“この会社に相談してもいいかも”と思えるページ」を目指します。
4-2. リフォーム種別ごとのサービスページ
「キッチン」「浴室」「トイレ」「外壁」など、主要なリフォーム種別ごとに専用ページを用意します。各ページには次の要素を入れます。
- そのリフォームで解決できる悩み
- 施工の流れ(相談〜完了まで)
- 料金の目安(プラン別・グレード別など)
- 代表的な施工事例へのリンク
- よくある失敗とその対策
ここで重要なのは、「設備カタログの説明」ではなく「生活がどう変わるか」をメインで書くことです。
改善イメージ
- 悪い例:「高性能なシステムキッチンを多数取り扱っています」
- 良い例:「動線を見直すことで、1日あたりの家事時間を◯分短縮できるキッチンをご提案します」
4-3. 施工事例ページ
施工事例は、SEOと成約率の両面で最重要コンテンツです。1案件1ページにし、次の情報を整理します。
- 物件情報(エリア・建物種別・家族構成など)
- お悩みとご要望
- 提案内容と採用プラン
- 施工前後の写真(ビフォーアフター)
- 工期・費用の目安
- 担当者コメント・お客様の声
タイトルには、必ず「エリア名」「リフォーム種別」「一言のベネフィット」を含めます。
- 例:「〇〇市|寒かったタイル風呂を、あたたかいユニットバスへリフォーム」
- 例:「△△町|共働き夫婦の家事動線をラクにするキッチンリフォーム」
4-4. 料金・費用ページ
料金ページは、SEOの観点ではもちろん、問い合わせ率を上げる上でも必須です。すべてを細かく掲載する必要はありませんが、少なくとも次の情報は整理しておきましょう。
- 代表的なリフォームの“価格帯の目安”
- よくあるパッケージプランの例
- 費用が変動する要素(広さ/グレード/既存状態など)
- 見積もり〜契約までの流れ
「相場が全く分からない状態」はユーザーにとって大きな不安材料です。あくまで目安だと明記した上で、「うちに頼むとどのくらいの予算感なのか」を伝えましょう。
4-5. お客様の声・口コミページ
お客様の声ページは、比較検討フェーズのユーザーにとって非常に重要です。可能であれば、次のような形で掲載します。
- 手書きアンケートの写真+テキスト起こし
- 写真付きのインタビュー形式(施工写真とセット)
- Googleマップの口コミを引用(許可を得た上で、要約を記載)
単なる「丁寧でした」よりも、
- なぜその会社を選んだのか
- どんな点に満足したか/意外だったか
- リフォーム後の生活がどう変わったか
といった具体的なエピソードがあるほど信頼性が増します。
4-6. 地域別のエリアページ
複数の市区町村を商圏にしている場合は、エリアごとの専用ページを作成します。
- 「〇〇市でのリフォーム施工実績」
- 「△△町で多いご相談内容」
- 地域特有の建物事情(団地・分譲マンション・戸建ての築年数など)
ここで注意すべきなのは、内容がほぼ同じエリアページを量産しないことです。コピーに近いページを大量に作ると、検索エンジンからマイナス評価を受けるリスクがあります。
エリアページのコツ:
各エリアで実際に対応した施工事例をベースに、「その地域でよくある相談」を書くと重複を避けやすくなります。
5. 内部対策:検索エンジンとユーザーに“伝わる”サイトにする
ページ構成が決まったら、次は内部対策です。ここでは、「リフォーム SEO対策」で必ず押さえておきたい基本だけを、リフォーム会社向けに絞って解説します。
5-1. titleタグと見出し(Hタグ)の最適化
titleタグは、SEOにおいて最重要の要素です。各ページのtitleには、
- 地域名
- リフォーム種別(またはサービス名)
- 会社名(またはブランド名)
を、可能な限り自然な形で含めます。
title設定の例
- 「〇〇市でリフォームなら|水回り・外壁に強い○○リフォーム」
- 「〇〇市のキッチンリフォーム|家事がラクになる間取り提案|○○工務店」
見出し(H2・H3)でも同様に、ページのテーマに沿ったキーワードを適度に含めていきます。ただし、不自然に詰め込みすぎると逆効果なので、あくまで“読みやすさ優先”で考えましょう。
5-2. 内部リンクで「導線」と「評価の受け渡し」を設計する
内部リンクは、
- ユーザーを迷わせずに必要な情報へ案内するため
- 検索エンジンにサイト構造と重要ページを伝えるため
に欠かせません。
具体的には、
- サービスページ → 関連する施工事例・料金ページへリンク
- 施工事例 → 対象エリアのエリアページや種別ページへリンク
- コラム → 最後に「詳しいご相談はこちら」から問い合わせ導線へ
といったイメージで、「次に読むべきページ」が常に見えている状態を作ります。
5-3. スマホ対応と表示速度の改善
リフォーム検討者の多くは、通勤時間や夜のリラックスタイムにスマホで情報収集をします。スマホで見づらいサイトは、それだけで機会損失です。
チェックすべきポイントは、
- 文字サイズが小さすぎないか
- ボタンやリンクがタップしやすいか
- 画像が重く、読み込みに時間がかかっていないか
などです。WordPressテーマ(Cocoonなど)を利用している場合でも、画像の圧縮や不要プラグインの削除だけで、体感速度が大きく変わるケースも多くあります。
5-4. 構造化データ(LocalBusiness・Breadcrumbなど)の実装
余裕があれば、構造化データも検討しましょう。特にリフォーム会社では、
- LocalBusiness(会社情報・住所・電話番号)
- Breadcrumb(パンくずリスト)
- FAQ(Q&Aコンテンツがある場合)
などが有効です。これにより検索エンジンに情報を正しく伝えやすくなり、ローカルSEO(MEO)にもプラスに働くことがあります。
6. 外部対策:被リンク・サイテーション・口コミの設計
内部対策と同じくらい重要なのが外部対策です。ただし、リフォーム会社の場合、「数を増やす」よりも、“地域性と関連性の高いリンク・言及を増やす”ことがカギになります。
6-1. 被リンク:地域性のあるサイトからのリンクを優先
リフォーム会社にとって価値の高い被リンクの例は、
- 地域のポータルサイト・タウン情報サイト
- 建築・不動産関連の専門メディア
- 取引先メーカー・協力会社のサイト
- 地元商工会・団体の会員紹介ページ
などです。
いきなり数十本の被リンクを増やす必要はありません。「実際に関係性のあるサイト」から少しずつ増やしていくイメージで、
- 事例掲載・インタビュー掲載の依頼
- 共同セミナーやイベントの実施
などの活動とセットで進めていくのがおすすめです。
6-2. サイテーション:会社名・住所・電話番号(NAP)の統一
サイテーションとは、リンクの有無に関係なく、ネット上で会社名や住所・電話番号が言及されることです。リフォーム会社の場合、
- 地元ポータルサイト
- 住宅関連の口コミサイト
- 行政・補助金関連の事業者リスト
などに掲載されるケースがあります。
ここで重要なのは、会社名・住所・電話番号の表記をすべて同じにすることです。Googleビジネスプロフィールとホームページ、各種サイトのNAP情報が一致しているほど、検索エンジンから「実在する地域の事業者」として認識されやすくなります。
6-3. 口コミ:SEO・MEO・成約率のすべてに効く
Googleマップ(Googleビジネスプロフィール)の口コミは、
- ローカルSEO(MEO)の順位
- ホームページからの問い合わせ率
- チラシや紹介から来たユーザーの安心感
のすべてに影響します。
満足度の高いお客様には、
- 完工後のフォロー連絡の際に、口コミ投稿のお願いをする
- 手順が分かる簡単なマニュアルを紙またはメールで渡す
といった形で、地道に増やしていきましょう。
ポイント:口コミに返信する際は、SEOというより「将来その口コミを読む見込み客」に向けて、丁寧で誠実な返信を書くことが結果的にプラスになります。
7. コンテンツSEO:コラム記事で「専門性」と「安心材料」を積み上げる
土台となるサービスページ・事例・料金・エリアページが整ったら、次のステップとしてコラム記事(ブログ)を活用します。
7-1. リフォーム会社が書くべきテーマの考え方
コラムのテーマは、次の3つの視点から考えるとブレにくくなります。
- ① 検討前に知っておくと後悔しにくい情報
例:「ユニットバスの素材ごとの特徴」「外壁塗装の塗料の違い」 - ② よくある失敗・トラブルの予防策
例:「安さだけで選んで後悔しやすいケース」「追加費用が発生しやすいパターン」 - ③ 補助金・助成金・税制優遇の情報
例:「子育て支援のリフォーム補助金」「バリアフリー改修と介護保険」
これらのテーマは、ユーザーにとって実用性が高く、「この会社はちゃんと教えてくれる」という信頼にもつながります。
7-2. コラムとサービスページ・事例を必ずつなぐ
コラムを書いたら、必ず最後に関連ページへの導線を付けます。
- 「詳しい費用感はこちらの料金ページでご紹介しています」
- 「実際の施工事例はこちらをご覧ください」
- 「〇〇市周辺でのリフォームをご検討中の方は、こちらからご相談ください」
コラム単体で完結させるのではなく、「不安を解消 → 事例や料金で具体化 → 問い合わせ」という流れを意識して設計しましょう。
8. 計測と改善:GA4・Search Consoleで見るべき数字
SEO対策をしても、数字を見て改善しなければ成果は頭打ちになります。とはいえ、すべての指標を見る必要はありません。リフォーム会社で最低限押さえたいのは次の3つです。
8-1. 「どのキーワードで、どのページに来ているか」
Googleサーチコンソールでは、
- 検索クエリ(どんなキーワードで表示されたか)
- ページごとの表示回数・クリック数・平均掲載順位
が確認できます。
特に見ておきたいのは、
- 「地域名×リフォーム」で、トップページがどの位置にいるか
- 施工事例ページにどんなキーワードで流入しているか
です。ここから、
- titleや見出しの改善
- 内部リンクの追加・見直し
といった次の打ち手を考えていきます。
8-2. 「どのページから問い合わせにつながっているか」
GA4では、問い合わせ完了ページを“コンバージョン”として設定することで、
- どのページを見た人が問い合わせに至りやすいか
- どの流入経路(SEO/広告/SNSなど)が成果につながっているか
を把握できます。
これを見ながら、
- 問い合わせにつながりやすいページの導線をさらに強化する
- アクセスはあるのに成果の出ていないページは、内容や導線を改善する
といった“伸ばす/直す”の判断をしていきます。
8-3. 「SEOの効果は3〜6か月単位で判断する」
SEOは広告と違い、翌週に結果が出る施策ではありません。特に新規ドメインや、これまでほとんど更新してこなかったサイトの場合、
- 最初の3か月:クローラーに認識され、順番に評価がついてくる期間
- 3〜6か月:主要キーワードの順位が安定し始める期間
というイメージで進みます。
短期的な上下に振り回されず、「3か月前と比べて、順位・アクセス・問い合わせがどう変わったか」を見ていくことが重要です。
9. リフォーム会社のSEOでよくある失敗パターン
最後に、現場でよく見る失敗パターンと、その回避策をまとめます。ここを先に押さえておくことで、遠回りを減らせます。
9-1. 全国向けのKnow記事ばかり量産してしまう
「リフォームとは」「キッチンリフォームの種類」といった一般的な解説記事だけを増やしても、地域密着型の会社にとっては、ほとんど問い合わせにつながりません。
まずは、
- 地域×リフォーム
- 地域×リフォーム種別
- 地域×サービス×悩み
といったキーワードを軸にした“商売に直結するページ”を整えることが先です。
9-2. 施工事例が「写真だけ」で終わっている
写真だけが並んだ施工事例は、
- ユーザー:「自分の家の場合にどう当てはまるのか」が分からない
- 検索エンジン:どんなキーワードと関連があるのか判断しづらい
という状態になりがちです。
事例ページには、必ず、
- エリア・建物種別・家族構成
- リフォーム前の悩み
- 提案内容と採用プラン
- 工期・費用の目安
- お客様のコメント
をセットで記載し、“読み物”としても価値のあるページにしていきましょう。
9-3. 社内体制が整わないまま、問い合わせだけ増やそうとする
SEOがうまくいくと、想定以上の問い合わせが来ることもあります。
このときに、
- メールの返信が遅れる
- 電話に出られない時間帯が多い
- 見積提出までに時間がかかりすぎる
といった状況になると、せっかくの見込み客を逃してしまいます。
SEOを強化する前に、
- 問い合わせ対応のフローと担当者
- 見積もり提出までの標準リードタイム
を整理しておくことも、非常に重要です。
10. 内製か外注か?リフォームSEOの進め方とパートナー選定
最後に、「自社だけでやるべきか、外注すべきか」という判断軸と、外注する場合のポイントを簡潔にまとめます。
10-1. 内製に向いているケース
次のような場合は、内製との相性が良いケースです。
- 社長または担当者がWeb・SEOに強い関心を持っている
- 毎月、事例やコラムを更新できる時間を確保できる
- 写真や図面、工事の詳細情報を社内でスムーズに集められる
この場合、最初だけ専門家に「サイト設計とキーワード戦略」を相談し、運用自体は自社で行うというハイブリッド型も有効です。
10-2. 外注を検討した方がいいケース
一方、次のような場合は外注を前向きに検討しても良いでしょう。
- そもそもサイトの設計やWordPressの設定から不安がある
- 記事を書く時間が取れず、半年以上更新が止まっている
- 数年かけて自力でやるより、1〜2年で成果を出したい
SEOパートナー選びのチェックポイント
- 建築・リフォーム業界の案件経験があるか
- 地域ビジネスのSEO(ローカルSEO)の知見があるか
- 「記事本数」ではなく「問い合わせ・売上」を基準に話してくれるか
- レポートだけでなく、改善提案と実装支援までしてくれるか
11. まとめ:リフォームSEOは「地域×サービス」に集中して、着実に積み上げる
リフォーム会社のSEO対策は、一見むずかしそうに見えますが、やるべき順番を整理すれば、中小規模の会社でも十分に戦える領域です。
最後に、本記事の内容を簡単に振り返ります。
- リフォーム会社のSEOは、「地域名×リフォーム」「地域名×リフォーム種別」が最優先
- トップ・種別ページ・事例・料金・エリア・お客様の声を“土台”として整える
- 内部対策では、title・見出し・内部リンク・スマホ対応・構造化データを押さえる
- 外部対策では、地域性のある被リンク・サイテーション・口コミをコツコツ積み上げる
- コラム記事は「検討前に知っておくと良い情報」を中心にし、必ずサービスや事例へつなぐ
- GA4・サーチコンソールで「キーワード」「ページ」「問い合わせ」を定期的に確認する
すべてを一気にやろうとすると大変なので、まずは次の3つから着手するのがおすすめです。
- ① 「〇〇市 リフォーム」で狙うメインページのtitle・見出し・内容を見直す
- ② 直近1年の施工事例から、優先度の高い10件を選んで“読み物としての事例ページ”を作り込む
- ③ Googleビジネスプロフィールの情報と、ホームページの住所・電話番号の表記を統一する
この3つを実行するだけでも、「地域の中でちゃんと情報発信しているリフォーム会社」として、一歩抜け出すことができます。
あとは、毎月1〜2件ずつ事例を追加しながら、少しずつエリアページやコラムを増やしていけば、1〜2年後には「リフォーム SEO対策」だけでなく、自社の地域名+リフォーム系キーワードでも“安定した問い合わせ”が期待できるはずです。
自社でできるところは内製しつつ、必要に応じて専門家の力も借りながら、「検索され続ける資産としてのホームページ」を育てていきましょう。
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